結婚式祝辞 新婦の友人
- 新婦の小学校時代の友人
△△さん、○○さん、御結婚、おめでとうございます。
ただ今御紹介頂きました××でございます。新婦○○さんとは、小学校から中学を卒業するまで、同じ学校に通っておりました。
結婚式にスピーチをすることは初めてですので、緊張しております。うまく言葉が出てこないかもしれませんが、どうぞお許しください。
○○さん、今日は、いつもの通り◎ちゃんと呼ばせて頂きますね。
◎ちゃんとは、小学校一年生の時に同じクラスになりました。違うクラスになることもありましたが、中学を卒業するまで、一番の大親友で、何をするのもいっしょでした。
◎ちゃんと私は別々の高校に進学したので、それまでのように毎日会うことはできなくなりましたが、毎晩、電話やメールで、よくおしゃべりしました。高校に行っても、何でも話し合える大親友に変わりはありませんでした。
◎ちゃんとの思い出は、楽しいことばかりです。
遠足でも、運動会でも、写生会でも、◎ちゃんといっしょだと、なんでも面白くなりました。
それは、◎ちゃんが、どんな時でも文句を言わないで、「楽しい、楽しい」と言ってくれたからです。
小学五年生の時です。遠足で、山道を歩いていた時、急にすごい雨が降ってきました。私も、みんなも、「濡れるのはいやだ」とか「ついてないね」とか、ぶつぶつ言い出しました。でも、◎ちゃんは「シャワー浴びているみたいで、面白いね」と、ニコニコしていました。◎ちゃんが、「面白い、面白い」と言うので、とうとう、私達まで、楽しくなってしまいました。
◎ちゃんは、楽しいことを見つける名人でした。
これからも、◎ちゃんは、どんなことがあってもニコニコして、何でも楽しくしまうと思います。
ですから、◎ちゃんと△△さんは、いつでもお日様が輝いて、春風が吹いているような、楽しい御家庭を築いていかれると思います。
◎ちゃん、△△さん、どうぞいつまでもお幸せに。そして、お二人で、楽しいこと、すばらしいことを、たくさん見つけてくださいね。
今日は、本当におめでとうございます。
- 新婦の大学時代の友人
△△さん、○○さん、御結婚、おめでとうございます。
御両家様にも、心からお祝いを申し上げます。
私は、ただいま御紹介頂きました××でございます。新婦の○○さんとは、大学の同級で、ゼミもクラブも一緒でした。
私は、スピーチは苦手で、慣れておりません。失礼が多々あるかもしれませんので、お許し頂きますよう、あらかじめお願い申しあげます。
○○さんは、とても頭のいい、積極的な女性です。でも、自分の意見を何がなんでも押しつけるというのではなく、ユーモアたっぷりに話すので、相手は笑いながら、いつの間にか、○○さんの意見を受け入れてしまうのです。
大学時代、○○さんは文芸部の部長で、私が副部長でした。
「文芸部」というと、何か深刻そうな顔をした蒼白い学生達の集まりのように思われるのですが、部長・副部長が、漫才コンビと渾名(あだな)される、○○さんと私ですから、深刻になりようがありません。「文芸部」ではなく、「おしゃべりクラブ」だと言われたくらいです。
クラブの集まりは、○○さんの連発するギャグに笑い転げるばかりでした。
それでも、文芸部ですから、年に四回、同人誌を発行していました。発行費用の半分は私達部員のアルバイトで稼ぎ出すのですが、半分は部費で賄います。
この部費を確保するのが、部長の大仕事でした。
○○さんは、二年生の時から部長の補佐役で、学生会の予算会議に出ていました。私も一緒に出ましたが、この時の○○さんの駆け引きのうまさは、政治家の先生も顔負けでした。予算委員長にものすごい迫力で迫るかと思えば、ジョークを連発して煙に巻くという調子で、ちゃんと必要金額を確保していました。
○○さんは、結婚なさっても、その気魄とジョークで、どんな問題でも乗り越えて、お幸せな御家庭を築かれることでしょう。△△さんと御一緒ならば、○○さんのユーモアは、さらに磨きがかかり、御家庭の中は、笑いが絶えないと存じます。
△△さん、○○さんの末永いお幸せと、御両家の御両親様の御健勝を心からお祈り申し上げまして、私のお祝いの言葉とさせて頂きます。
本日は、本当におめでとうございます。
- 新婦の職場の友人
△△さん、○○さん、御結婚、おめでとうございます。
御両家様にも、心からお祝いを申し上げます。
私は、ただいま御紹介頂きました××でございます。新婦の○○さんとは、同期入社で、一緒に営業部管理事務を担当致しております。
○○さんは、どちらかと言えば、目立たないおとなしい女性でした。
私も○○さんも「総合職」として入社しましたが、最初は、一般職と変わらない仕事ばかり与えられます。私もそういうところが、ありますが、総合職の女性の中には「御茶くみやコピー取りは絶対しない」と言うのが、少なくありません。でも、○○さんは、一般職の女性と一緒にお茶くみでも、コピー取りでも、雑用を引き受けていました。○○さんがおとなしいのをいいことに、雑用ばかり押しつける同僚もおりました。
でも、○○さんは雑用を引き受けながら、自分に与えられた仕事をきっちりとこなし、スキルを磨いて、着実に力をつけていらしたのです。
私達がミスをして困っている時、仕事の進め方がわからず途方に暮れている時、○○さんは、自分の方から助けの手を差し伸べてくれました。私など、何度助けて頂いたか、わかりません。この場を借りて、改めてお礼を申し上げます。
○○さん、本当にありがとうございました。
そして、○○さんが本当の実力を発揮したのは、営業部でうっかりミスが起き、お客様を怒らせてしまった時です。
そのミスは、総合職の女性がしたことだと言われました。みんなが、その女性を責め立てた時、○○さんは、「一人だけ責めるのは、おかしい」と、強く主張したのです。ふだん、大きな声で意見を言うことなどされないので、私達は驚きました。
「誰のミスだと言う前に、お客様に謝りましょう」と、○○さんは言い、お詫びの手紙を書き、ミスを修正し、謝罪に伺ったのです。○○さんのすばやい対応と、誠意のある態度に、お客様のお怒りも解け、お取引も従来より増えるようになりました。ミスをした女性も、叱られただけですみました。
○○さんは本当に強いから、他人に優しくできるのだと、わかりました。
○○さんは、きっと優しい奥様になられることと存じます。△△さんがゆっくりと疲れをいやすことのできる、港のような奥様です。
どんなに大きな嵐が来ても、どんなに激しい荒波が押し寄せても、びくともしない港です。
△△さん、○○さん、どうぞお二人ですばらしい御家庭を築いてください。私達がみんな、うらやむような御家庭にしてください。そうすれば、私達も、早く結婚したいと思うようになるでしょう。
△△さんと○○さんの末永いお幸せと、御両家様のますますの御繁栄、そして、御列席のみな様の御多幸を心からお祈り申し上げまして、私のお祝いとさせて頂きます。
本日は、真におめでとうございます。