伏見稲荷大社
日本全国3万社の稲荷神社の総本社です。
お稲荷さんにお参りしたら、古い町並みを、
ぶらりぶらりと散策するのもいいですね。
伏見稲荷大社
伏見稲荷は、狐の神様なの?
和銅4年(711)に、渡来人系の秦氏が五穀豊穣を祈願して
農業神宇迦之御霊大神(うかのみたまおおかみ)を祀りました。
秦氏は、稲荷山(当時は伊奈利山)の三つの峰に
それぞれ神を祀り、禰宜(ねぎ=神官)として仕えました。
宇迦之御霊大神は、別名を御饌津大神(みけつのおおかみ)といいます。
「けつ」は「きつね」のことです。
「みけつのかみ」は「三狐の神」となり、
狐は稲荷神のお使い、または眷属(けんぞく)とされました。
応仁の大乱後、真言宗東寺の末寺「愛染寺」が建立され、
「荼吉尼天(だきにてん)」を祀るようになりました。
荼吉尼天というのは、インドの鬼女の神様で、
人の心臓を食らう恐ろしい神ですが、
あがめる人々には、財産や福運、超能力を授けてくれます。
日本では、荼吉尼天が稲荷の御神体と考えられるようになりました。
それで、伏見稲荷にも荼吉尼天が祀られているのです。
稲荷神の御利益は?
稲荷は豊穣神(ほうじょうしん=農業神)で屋敷神(家を守る神)ですが、
江戸時代に入ると、商売繁盛の神様とも考えられるようになりました。
戦前まで、家に稲荷神を祀る商家がめずらしくありませんでした。
また、火伏(ひぶせ)の神でもあり、
火を使う職業の鍛冶屋などが稲荷神を祀りました。
大正・昭和に入ると、火を使う工場などは、
工場敷地内に稲荷神を勧請(かんじん)して祀りました。
芝居の神様として、芝居小屋にも祀られました。
新歌舞伎座にも、お稲荷さんがちゃんと祀られていますよ。
参拝する方法は?
稲荷山全体が伏見稲荷の神域となっています。
まず、表参道の楼門(ろうもん)と朱塗りの大鳥居をくぐり、
本殿にお参りします。
本殿では、「火焚祭(ひたきさい)」が11月8日に行われます。
赤い鳥居のトンネル「千本鳥居」をぬけると、奥社奉拝所です。
ここから「お山めぐり」が始まります。
そこここに立つ赤い鳥居や小さな祠(ほこら)は、
お山全体で1万基もあると言われます。
お山めぐり
お山めぐりはウォーキングに最適です。
伏見稲荷大社は24時間開放されているので、
夕方からでも、稲荷山に登れます。
本殿はライトアップされていますし、
奥社奉拝所までは、街灯もついています。
ただし、その先は、懐中電灯を用意して下さいね。
アクセス
京都駅からJR奈良線に乗り、稲荷駅で下車して、すぐです。
ランチは、どこで食べるといいの?
- 京料理 玉家 075-641-0103 11:00~14:30(テーブル席)
12:00~18:30(座敷 要予約)
創業1616年という老舗中の老舗です。
伏見稲荷大社の門前にあります。
お造り・揚げ物・炊き合わせなどを盛り込んだ三段重の大名弁当は、
テーブル席なら4000円から、座敷なら5400円からとなります。
- 祢(ね)ざめ家(や) 075-641-0802 9:00~18:00
伏見稲荷大社は稲の豊作を祈ります。 スズメは豊作をじゃまする「悪い鳥」なので、 こらしめるために、スズメ焼きを始めました。 太閤秀吉もお気に入りの店で、 屋号も、北の政所祢々(ねね)の名前からとっています。 スズメ焼きの他にウズラ焼きなどもあります。 伏見の清酒にもよく合います。 スズメ焼き300円くらい、ウズラ焼き750円くらいです。
- 懐石カフェ蛙吉(あきち) 075-644-1530 11:30~18:00(LO17:00)
ランチ11:30~13:30
ステンドグラスの英国風の扉を開けると、
フランスのアンティークな家具に囲まれたレトロな空間。
料理は、月ごとにテーマを変える、創作懐石です。
訪れるたびに新しい驚きが待っています。
コースは2060円からです。
14席しかないので、予約を入れた方がいいですよ。
日曜と祝日はお休みです。
京阪本線伏見稲荷駅から、歩いて1分です。
- けんどんや 075-641-1330 11:00~15:00 17:00~20:30
手打ちうどんの店です。 ぶっかけうどん、あんかけきつねなどの麺類の他に カツ丼や親子丼など丼物もあります。 うどんとミニ丼のセットも、いろいろあります。 予算は1000円からと考えて下さいね。 京阪本線伏見稲荷駅から歩いてすぐです。
足を延ばして、レトロ散歩
伏見稲荷大社にお参りした後、
昔の船着き場まで歩いてみませんか?
昔ながらの京の町家が並ぶ街々が楽しめますよ。
伏見稲荷大社から御香宮神社までは、歩いて20分くらいです。
そこから15分ほど歩くと、京阪本線中書島駅です。
- 寺田屋 075-622-0243
坂本竜馬の定宿だった旅館で、今も泊まれますよ。
中書島駅から歩いて5分くらいです。
- 十石船 075-623-1030 10:00~16:20
江戸時代、伏見は京と大坂をつなぐ港町でした。
昔は三十石船でしたが、今は十石船で伏見の街をめぐります。
屋形船で1時間、1000円の船旅です。
夏は、夕涼みの特別運航もあります。
発着場は、中書島駅から歩いて5分です。
- 月桂冠大倉記念館
伏見は酒造の町です。
寛永4年(1637)創業の月桂冠の酒蔵を見学できます。
- 京の台所 月の蔵人 075-623-4630 11:00~23:00
月桂冠の酒蔵を改築した料理店です。
自家製とうふや湯葉、季節の京野菜を使った創作料理です。
もちろん、月桂冠といっしょにどうぞ。
10種の湯葉料理が楽しめる湯葉御膳は3000円からです。
デザートのプレミアム酒粕アイスはやみつきになりそうです。
京阪本線伏見桃山駅から歩いて10分ほどです。
- 寿司割烹(すしかっぽう) かき仙 075-011-2532 10:00~19:00
「竜馬通り商店街」の端にあります。
土佐の皿鉢(さはち)料理を「竜馬寿司」は豪快豪華。
おみやげにもできます。2800円です。
海鮮を盛り合わせた「風呂桶入りお龍ちらし」は1050円です。
京阪本線中書島駅から歩いて5分ほどです。
ちなみにも「竜馬通り」は、
寺田屋で襲われた竜馬が駆けて逃げた通りです。