京都のおみやげ
「水 水菜 女 染物 みすや針 お寺、豆腐に うなぎ 松茸」
昔から京都の名物をよみこんだ歌です。
さて、今の京都のおみやげは何がいいでしょう?
京都のおつけもの
京都のおつけものはおいしいですね。京都名物の歌に水菜が入っているように、京都は、野菜(京野菜)そのものの品質がよく、昔から保存技術もすぐれていたので、いろいろなおつけものが作られました。
京都の三大漬け物は、①千枚漬け ②すぐき ③しば漬け です。
千枚漬けは聖護院かぶを昆布や米酢に漬けたもので、百数十年前に大藤藤三郎によって考案されました。
すぐきはすぐき菜というかぶの一種を漬けたもので、桃山時代に上賀茂の社家から始まったと言われます。一種独特のすっぱい味が人気です。
しば漬けは、平安時代末頃からあったようです。ナスやキュウリ、ミョウガなどを大原の里でとれる紫蘇(しそ)の葉で漬けたものです。
この他にも、京野菜を塩漬け・味噌漬け・麹(こうじ)漬け・糠(ぬか)漬けにしたおつけものがたくさんあります。季節によっていろいろな味が楽しめます。
タケノコ・春キャベツ・白ウリ・キュウリ・水ナス・美人ナス・カボチャ・赤カブ・日の菜・大根・壬生菜・京菜など、それぞれの店によって独自の味を出すように工夫して漬けています。
大安(だいやす)・西利・もり・枡吾などの有名店はデパートの名店街や京都駅中のキューブのようなショッピングセンターに支店が出ています。
河原町四条の村上重本店の千枚漬け、大徳寺前の丹波新大宮店の白かぶら漬け、出町柳の野呂本店の青てっぽう(キュウリの中にヤマイモを詰めたもの)、地下鉄東西線東山駅に近い田中漬物舗の権兵衛漬け、京都市役所近くの加藤順漬け物店の菜の花漬けや白菜の浅漬けもお勧めです。
京都のお菓子
京都と言えば、京菓子ですよね。最近は、伝統の和菓子だけでなく、和洋折衷のスイーツも人気です。
- 緑寿庵清水の金平糖(こんぺいとう)
- 河道屋のそばぼうろとそばまんじゅう
そばぼうろは和風クッキーのような味わいです。河原町丸太町通りに本店があります。
- 鶴屋吉信の柚子餅(ゆうもち)と京観世(きょうかんぜ)
人気のあるお菓子ですが、東京の有名デパートでも買えます。京都大丸・京都高島屋・JR京都伊勢丹に支店があります。
- 出町ふたばの豆餅
出町柳近くに本店があります。行列のできる店です。
- 聖護院八つ橋総本店のつぶあん入り生八つ橋
最近は「おたべ」の方が有名で、いろいろな種類が出ていますが、老舗(しにせ)の味もいいものです。
- 和久傳のれんこん菓子西湖
料亭和久傳のお菓子です。れんこんのでんぷんと和三盆を合わせた水ようかんのような食感です。大徳寺前に本店があります。JR京都伊勢丹に支店が出ています。持ち帰りのお弁当も予約できます。
- 豆政のすはまだんご、茶だんご、五色豆
京都大丸・京都高島屋・JR京都伊勢丹に支店があります。
- 俵屋吉富のまいこちゃんボンボン
祇園店だけの限定販売です。
- 舟はし屋の福だるま
京あられの店なので、さくさくした味わいが楽しめます。京三条大橋に本店があります。
- 永楽屋の琥珀柚子(こはくゆず)
ゼリー菓子です。京都大丸・京都高島屋で買えます。
- 亀屋伊織の附子(ぶす)
水あめです。干菓子も自慢です。岡崎の京都会館バス停近くの細見美術館地下のアートキューブにあります。
- 亀屋良永(よしなが)の御池煎餅(おいけせんべい)
フワリ、サックリした軽いおせんべいです。本店は京都市役所前にあります。
書ききれないほど、おいしいスイーツはまだまだあります。
化粧品
昔から、京紅や京白粉(おしろい)は女性のあこがれでした。
四条河原町のmame.fu(まめふ)の基礎化粧品は舞妓ちゃんも愛用しています。
祇園のかづら清老舗はシャンプーやヘアケア商品、髪飾りなど、頭髪に関するものをいろいろあつかっています。創業は慶応元年(1865)です。
バス停西大手筋前の北川本家の純米酒から作られた化粧水「美肌」は、舞妓ちゃん芸妓さんも愛用しています。
伝統工芸
- 京扇子 文政六年(1823)創業の宮脇賣扇庵(みやわきばいせんあん)の扇子は
実用品であり、美術品でもあります。阪急河原町駅から歩いて10分です。
- 京唐紙 慶長は、寛永年間(約400年前)創業の日本唯一の京唐紙工房です。
唐紙のカードや便せんもあります。
- はし 烏丸四条の市原平兵衛商店は明和年間(約250年前)創業の箸(はし)の
専門店です。象牙でも竹でも、どのはしも丈夫で使いやすいと評判です。
- 包丁 創業440年の歴史をもつ刀鍛冶(かたなかじ)が作る包丁や鍋、ちりれ
んげ、おろし金など、一度使ったら手放せません。阪急河原町駅から歩いて8分ほどのところです。
- 帆布バッグや小物 知恩院バス停近くの一澤信三郎帆布(いちざわしんざぶ
ろう はんぷ)では、トートバッグやショルダーバッグや小物を作っています。修理もしてくれます。
京都のおいしいもの
- 鯖ずし
祇園石段下にある「いづ重」の鯖(さば)姿ずしは、薪(まき)でたいたご飯と米
酢、こってり脂ののった鯖と昆布の組み合わせが何ともいえないいい味です。
- お弁当
老舗料亭の味をお弁当にして持ち帰るのはどうでしょう?
出町柳の下賀茂茶寮、七条御前バス停の井政、京阪三条の辻留、烏丸御池の和久傳、どれも5000~6000円くらいしますし、予約が必要です。
- おじゃこ
祇園下河原の「やよい」はちりめん山椒の店です。おじゃこをはじめ、いろ
いろな佃煮を味見しながら買えます。
- 柚子(ゆう)みそ
宝永五年(1708)創業の「八百三」の柚子味噌は白みそをベースにしているの
で、田楽やあえ物だけでなく、パンにも合います。
- 七味唐辛子
清水寺参道の途中にある「七味屋」の七味唐辛子、京阪四条駅の「原了郭」の黒七味がお勧めです。
錦へ行って、京の味を探そう!
錦市場は「京の台所」と呼ばれるほど、おいしい食材が集まっています。四条寺町から北に上がり、錦小路を西へ曲がると錦市場です。
「湯葉吉」のゆば、「打田漬物店」のおつけもの、「千波」の京こんぶ、「麩嘉」のなま麩(ふ)、丸亀商店のさつまあげなどが、お勧めです。
京野菜、魚の西京漬を買うのもいいでしょう。春には朝掘りタケノコ、秋には、丹波栗や松茸もよいおみやげになりますよ。
錦市場を端から端まで歩いて、京都の味を見つけてはいかがでしょう?