近年、子どもの視力が低下しているようで、文部科学省の統計によると裸眼視力が1.0未満の子どもの割合として、
幼稚園は28%
小学校は31%
中学校は54%
高校は64%となったそうです。30年前と比較すると1.5倍程増えています。
私が中学生の頃にはあまりメガネやコンタクトレンズを使用している人というのはいなかったように思いますが、この調査結果からすると、今では2人に1人はなんらかの視力矯正道具を使用していることになります。
なぜ、このように子どもの視力が低下するようになったのでしょうか。原因を調べてみたいと思います。
なぜ子どもの視力が低下しているのか
子どもの視力の低下の原因は「近視」です。近視は近いものは見えるけれど遠くのものが見えにくいという症状で、近いものを見続けることで目の筋肉が凝り固まり、焦点が合いにくくなるものです。
この一番の原因は、昔と今の子どもの生活環境の変化が関係してくると思われます。テレビやゲーム、パソコンやスマホなど近い距離で長時間同じものを見続ける状況が日常にあるということが近視につながっているのでしょう。ほかにも習い事などが夜にある為、活動時間が夜遅い時間までになり、目を使う時間帯が昔よりも長くなったことも原因の一つに考えられます。
また親が近視の場合、子どもも近視になる場合も考えられます。
視力低下を予防するために
子どもはまだ体が成長途中なため、目も未発達です。その中で遠くや近くを見ることを繰り返したり、近くのものを長時間見続けたりすると、目が疲れやすくなります。人は近くのものを見るのが苦手なので、そのときには余計に目に負担がかかっているのです。未発達なときに目を酷使すると、大人になってより視力が低下したりするので、注意が必要です。
筋肉をほぐしてあげることが大切なので、こまめに目を休憩させ、遠くを見たりして同じものばかりを見るという状況をなくしましょう。また暗い中で見ることも目にはよくありません。目が疲れる状況をなくしていけば自然と対策につながっていくでしょう。
遺伝以外の仮性近視は、筋肉の凝りをほぐすと視力が改善される場合もありますので、少しでも視力に不安があった場合は眼科医に見せると対策を教えてくれると思います。
人の見る力は6歳までにほぼ完成すると言われているので、それまでの子どもの目には十分に注意を払うことが必要だと思います。
子どもはよくテレビの近くに行ったり、ゲームをしがちなので、親が子どもに遊ぶ時間制限を決めさせたりして長時間の目の酷使を避けるよう考えることも大切に思います。「見る」ということはとても大切で重要な体の仕組みです。特に子どもはこれから先の成長にも関わってくるので、周りの大人が気にしてあげるべきですね。