京都嵐山の竹林へのアクセスと見どころをご案内いたします。

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京都 嵯峨野 嵐山の竹林

さらさらと竹の葉がささやきます。エメラルド色の風が吹き渡る中を、ゆっくり歩いてみませんか?

出典: http://wondertrip.jp/

出典: http://wondertrip.jp/

京都 嵯峨野

天龍寺を拝観してから野宮(ののみや)神社へ行くならば、京都駅から市バス71,72,73に乗り、嵐山で降ります。

あるいは、京都駅から市バス206に乗り、四条大宮で嵐電嵐山本線に乗り換えて嵐山駅で降ります。天龍寺はすぐそこです。

天龍寺の広い境内を通り抜けると、野宮神社や大河内山荘に通じる竹林の道に出ます。

野宮神社へ直接行く場合は、京都駅から山陰本線(嵯峨野線)に乗り、嵯峨嵐山駅で下車します。7~8分ほど歩きます。

野宮神社から大河内山荘へ

野宮は、斎宮(伊勢神宮に奉仕する未婚の皇女)に選ばれた皇女が、伊勢へ

おもむく前に精進潔斎したところです。源氏物語にも出てきます。

樹皮のついた黒木の鳥居や小柴垣が平安の昔を偲ばせます。

野宮から竹林の道をたどると、大河内山荘に出ます。

大河内山荘は、大正から昭和にかけて活躍した映画スター、大河内傳次郎の

別荘でした。「姓は丹下、名は左膳」の名セリフで有名な、片目片腕の剣豪役で一世を風靡(ふうび)しました。

山荘の広さは6千坪で、庭園には桜や楓が植えられ、伝統的な様式美の中に小倉山の自然が生かされています。典型的な日本家屋大乗閣も見事ですが、山荘の上から眺める嵯峨野の景色も格別です。

ライトアップされる竹林の道

野宮から大河内山荘へ行く道の両側には、高く伸びた竹林が続きます。晴れた日はエメラルドグリーンの空間が輝くようです。しかし、曇天の竹林には幻想的な美しさがあり、雨に濡れる竹の緑の鮮やかさに目を見張ります。

2005年から始まった嵐山花灯路の催しで、この竹林の道もライトアップされます。夜空に輝く竹の姿は、夢幻の世界に誘い込むようです。

ライトアップ期間は12月中頃です。

出典: http://find-travel.jp/

出典: http://find-travel.jp/

常寂光寺と二尊院、そして落柿舎へ

大河内山荘を出て山陰本線を越え、竹林の道を北へ進みます。小倉池を通り過ぎると、常寂光寺の総門に出ます。

清浄な光に満ちた永遠の浄土を思わせる静かなたたずまいが、心を落ち着かせます。

中腹に常寂光寺が建つ小倉山には、藤原定家の別荘「時雨亭」がありました。この別荘で、定家は百人一首を選んだと言われます。「小倉百人一首」と呼ばれる所以(ゆえん)です。

常寂光寺の隣が二尊院です。9世紀初頭(平安時代初め)に嵯峨天皇の勅願によって、慈覚大師円仁が建立しました。

衆生(しゅじょう)を来世へ送る釈迦如来と、西方極楽浄土へ迎える阿弥陀如来の二尊を御本尊に祀るため、二尊院と呼ばれます。境内奥には定家の別荘「時雨亭」の跡があります。

総門からの長い参道は「紅葉の馬場」と呼ばれ、紅葉の名所です。

二尊院の総門から田園風景の中を少し南に下ると、落柿舎です。芭蕉十哲の一人、向井去来の草庵で、茅葺屋根がひなびた雰囲気をかもしだします。庭には芭蕉や去来の句碑があります。投句箱も設けられていますよ。

祇王寺と滝口寺から化野(あだしの)へ

二尊院から北に歩けば、祇王寺です。

平家物語に書かれた白拍子の姉妹、祇王と祇女が隠棲した寺と言われます。

白拍子(歌い踊る遊女)の祇王は、平清盛に寵愛されましたが、清盛の心が仏御前に移ると、無常の世をはかなんで、妹の祇女や母とともに嵯峨野にひきこもりました。やがて、仏御前も清盛の心変わりを予想して、清盛と別れて祇王・祇女の姉妹を訪ね、ともに仏に仕えて暮らすようになりました。

祇王寺の奥に滝口寺があります。

平重盛に仕える武士斎藤時頼は、清盛の娘で高倉天皇の中宮徳子(建礼門院)の侍女横笛に恋をします。横笛も時頼の恋心を知って思いを寄せましたが、父に反対された時頼は、嵯峨野の往生院で出家して滝口入道となります。横笛は時頼を慕って寺を訪れますが、滝口入道となった時頼は「仏道修行の妨げ」と、横笛を追い返します。横笛は悲しみのあまり病に倒れ、亡くなります。

「滝口入道」は、この悲恋物語を書いた高山樗牛の小説です。

祇王寺からさらに北に進むと、化野念仏寺です。

昔、化野は、鳥辺野や蓮台野と並ぶ風葬の土地でした。風葬とは、死体を火葬や土葬にしないで、野ざらしにして腐るにまかせることです。平安時代、一般庶民は風葬でした。

弘法大師は死者を弔うために化野に寺を建て、その後、法然が念仏寺としました。無縁仏となった8000基の石仏や石塔があります。

地蔵盆には、この石仏・石塔それぞれに灯明を供える千灯供養が行われます。

清凉寺へ

二尊院から北に進み、すぐ東に折れて行くと、「嵯峨の釈迦堂」清凉寺です。

あるいは、化野念仏寺まで行き、鳥居本からバスで釈迦堂清滝道を走り、嵯峨釈迦堂前で下車します。

本尊の釈迦像は、生身の釈迦に似せて作られたといい、彫の深い異国的な顔立ちをしています。毎月8日と春秋に拝観することができます。

また、清凉寺は、源氏物語の主人公光源氏のモデルとなった源融の別荘跡に建てられています。霊宝殿の阿弥陀三尊像は「源融が自分に似せて作らせた」と言われています。

帰り道は?

化野まで行ったら、鳥居本からバスで京都駅や河原町まで帰ることができます。途中下車して、大覚寺を拝観してもいいですね。

清凉寺からバスで戻ることもできます。嵯峨嵐山駅に出て嵯峨野線で京都駅に帰ることもできます。

野宮神社から化野念仏寺まで、約4時間ほどの散策です。のんびり歩くと、もう少しかかるかもしれませんね。

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