京都 天橋立
若狭の天橋立(あまのはしだて)、陸奥(むつ)の松島、安芸の宮島(厳島 いつくしま)を日本三景といいます。日本は風光明媚な国ですが、この3カ所の景色は特に美しいとされています。
天橋立は京都府宮津市宮津湾の砂州、松島は宮城県松島湾の多島海、宮島は広島県の厳島神社のある島と、いずれも海に関係しています。
天橋立に行くには?
京都駅から山陰本線に乗り、宮津駅で北近畿丹後鉄道宮津線に乗り換えて、天橋立駅で下車します。傘松公園へ行くには、バスか観光船を利用します。砂州を歩いて府中市へ行き、ケーブルカーで行くこともできます。
京都駅から約2時間かかります。高速バスを利用しても2時間くらいです。京都からは京都交通のサイトから時刻表を確認してください。京都交通
大阪駅からは福知山線に乗り、宮津で乗り換えます。高速バスを利用しても、天橋立まで2時間半くらいかかります。大阪からは阪急バスなのでこちらの阪急バスのサイトから時刻表をみてください。
東京駅から新幹線のぞみ号を利用して京都へ出ると、約5時間かかります。名古屋駅からは約3時間です。
自動車なら、京都から京都縦貫道を通り、天橋立ICから国道176に入り、京都府道2号に出ます。大阪からは、中国自動車道、舞鶴若狭自動車道を走り、京都縦貫道に出ます。名古屋からは、名神高速道路、北陸自動車道路から舞鶴若狭自動車道に入ります。
なぜ天橋立というの?
むかし、むかし、イザナギノミコトとイザナミノミコトという夫婦の神様が景色の美しい土地で遊びました。イザナギノミコトは天と地を上り下りする梯子(はしご)をかけました。けれど、神様が寝ている間に梯子が倒れてしまい、今の砂州となりました。そのため、天橋立というようになりました。
天橋立はいつ頃できたの?
氷河期が終わり、砂礫が海流によって運ばれ、海底に一直線に堆積し始めました。6千年くらい前から成長し、2~3千年前に大地震により大量の土砂が流れ出し、砂州が海上に姿を現しました。
現在、砂州は浸食されて小さくなり始め、消滅の危険も出てきました。浸食作用を止めるために、いろいろな工夫がされています。
天橋立は、どこからの眺めがおすすめ?
天橋立の眺めは、場所によって変わります。
- 斜め一文字
北側の傘松公園から見ると、斜め一文字に見えます。
- 飛龍観
南側の文殊(もんじゅ)山から見る眺めです。
- 横一文字
西側の大内峠一字公園から見ると、横に一文字に見えます。
- 雪舟観
名匠雪舟が描いた東側の眺めです。
天橋立の見どころは?
まず天橋立神社があります。橋立明神とも呼ばれ、恋愛を成功させるパワーを授けてくれます。
大橋立と小橋立をつなぐ橋の中央部が回転する回旋橋も面白いですね。
回旋橋の脇に「知恵輪灯籠(ちえのわとうろう)」が立っています。灯籠の輪をくぐると、知恵が授かると言われています。
智恩寺には知恵の仏様の文殊菩薩が祀られています。「三人寄れば文殊の知恵」と言います。お参りすると、いい知恵が出るかもしれません。
うそか本当か、砂州には、岩見重太郎の仇討の場があります。岩見重太郎は「狒々(ひひ)退治」で有名な戦国時代末期の武士です。
ある村では風雨や悪疫を鎮めるために、毎年、娘を一人生贄(いけにえ)に差し出していました。重太郎は娘の身代わりとなり、悪い狒々を殺しました。
天橋立を褒めたのは誰?
平安時代の女流歌人、小式部内侍(こしきぶのないし)が一首詠んでいます。
大江山いくのの道の遠ければ まだ文も見ぬ天橋立
江戸時代の学者、貝原益軒は天橋立に遊びました。「己巳紀行(きしきこう)」という著作の中に「天橋立を日本三景の一つにするといい」と書いています。
天橋立に温泉はある?
宮津温泉・栗田由良温泉郷・盛相観音寺温泉・天橋立温泉など4エリアがあります。湯らゆら温泉郷は山椒大夫の舞台となったところです。天橋立温泉は痩身効果があるそうです!? 日帰り温泉や外湯もあります。
二組しか客を泊めない小さな宿から大型観光ホテルまで、宿屋もいろいろありますよ。
天橋立の名物は?
日本三景の松島・宮島・天橋立は、そろって牡蠣(かき)がおいしい土地です。
天橋立は、冬ならば蟹(かに)もおいしいですね。海の幸がお勧めです。