二条城の桜
二条城は徳川政権が始まった城であり、終わりを迎えた城でもあります。
城内には、「桜の園」をはじめとして400本50種の桜が咲き誇ります。
二条城はどんな城?
1600年、徳川家康は、豊臣政権の存続を図る石田三成と関ヶ原で戦い、勝利して天下を手に入れました。1603年、家康は二条に京都滞在中の城を新築し、征夷大将軍就任の祝賀の儀を催しました。1605年には、二代将軍秀忠が、1623年には三代将軍家光が将軍職を継承して祝賀の儀式を行いました。
1611年、家康は豊臣秀頼と二条城で会見し、1614年の大阪夏の陣には二条城から出陣しました。1615年、大阪夏の陣において、豊臣家は滅亡し、徳川政権が確立しました。
家光が上洛した後、将軍が二条城に滞在することはなくなりました。約230年の間に落雷や大火などにあい、天守閣や本丸を失い、建物も老朽化しました。
幕末、1863年に十四代将軍徳川家茂が上洛した時に、城の修復工事が行われました。1866年徳川慶喜が十五代将軍職に就き、二条城に滞在しました。1867年10月、慶喜は、二条城において大政奉還を行い、将軍職を返上しました。
明治になって、1884年、「二条離宮」と名称を変えました。その後、二の丸の修理や、桂宮邸を本丸移築が行われ、1939年からは「元離宮二条城」と呼ばれるようになりました。
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二条城の庭園は?
二条城には三つの庭園があります。
二の丸庭園は小堀遠州が造ったといわれる桃山様式の池泉回遊式庭園です。江戸時代初期、後水尾天皇が行幸されました。
本丸庭園は、天明の大火で本丸が焼けた時に被害を受け、明治になって桂宮邸が移築された時に造られた洋風庭園です。回遊式の庭園ですが、芝生と樹木が中心です。
清流園は1965年に造られた和洋折衷の庭園で、北大手門の近くにあります。
どんな桜がどこで見られるの?
城内南側の「桜の園」ではサトザクラが華やかです。桜の園では、雌しべが緑がかった「普賢象」や、花びらがねじれていて、大きい花が咲く「福禄寿」など珍しい桜が見られます。
清流園には洋風庭園と和風庭園があります。洋風庭園のヤエベニシダレ、和風庭園の「仙台屋」(サトザクラの一種)は見ごたえがあります。ヤマザクラとソメイヨシノが造る桜のトンネルの下を歩くのも楽しいですね。
城内西側にはヤエベニシダレが多く見られます。
明治の頃には110本余りだった桜ですが、第二次世界大戦直後には数十本に減ってしまいました。現在、400本の華麗に咲く桜は、1960年から1970年にかけて植えられたものです。
桜が開花する時期は種類によって少しずつちがいます。ヤマザクラやソメイヨシノは3月末から4月初めにかけて咲きます。シダレザクラは、3月末から4月半ば過ぎまで見られます。サトザクラは4月初めから半ば過ぎまで咲きます。
ただし、その年の気候によって花の時季がずれます。
ライトアップはいつから? お着物の人はタダ?!
2015年のライトアップ予定は3月20日から4月12日まで、午後6時から午後9時半までです。
二条城全体がライトアップされるとともに、庭園の約200本の桜が照らされます。通路にも足下灯が設置されます。
ライトアップ期間中、和服(お着物)の人は入場料が無料になります。
この期間には、重要文化財である二の丸御台所が公開されます。また、「京の老舗名産品展」が開かれます。桜まつりはありません。
二条城へのアクセス
京都駅から市バス9,50,101に乗り、二条城前で降ります。
京都駅から地下鉄烏丸線に乗り、烏丸御池で東西線に乗り換えます。二条城前駅で下車し、歩いてすぐです。
追記
2017年のライトアップ情報です。
2017年3月24日(金)~4月16日(日) 18:00~21:30(入場は21:00まで)
大人 400円 お得情報!なんと和装の場合は入城無料なので是非着物などで挑戦してみましょう!