単なる腹痛と思っているものでも、「過敏性腸症候群」という病気かもしれません。
この病気は年々増加傾向にあるもので、なかでも、子どもがこの病気になる事が増えているそうです。さて、この「過敏性腸症候群」とはどういった病気なのでしょう。
過敏性腸症候群とは
大腸や小腸の運動や分泌機能の異常によって起きる病気です。主な症状としては腹痛や腹部の膨張感(ガス溜まり)、下痢、便秘、排便回数の増加などがあげられます。特に便の検査やレントゲン、内視鏡検査で異常が見られないのに、上記の症状に悩まされているというのが特徴です。
日本人では10人に1人がこの病気に悩まされているといわれる程で、消化器内科を受診する患者の半数がこの症状と診断されるのだといいます。また、発症年齢は20代から40代が最も多く、そのなかでも特に女性がなりやすい病気のようです。
男性は下痢が主な症状としてあらわれ、女性は便秘の症状が多いです。
子どもに増加する過敏性腸症候群
以前から子どもの発症も多くあったようですが、近年その発症の低年齢化に注目されています。小学生でも発症することが多く、下痢や便秘、腹痛に悩んでいるようです。
子どもの過敏性腸症候群の原因とは
大人も子どもも同じように、この過敏性腸症候群の原因は主に「ストレス」です。
授業中にお腹が痛くなってしまったり、学校で排便をしたくないというプレッシャーからお腹が痛くなることもあるようです。勉強や友達など、大人が思うよりもたくさんのストレスを抱えているようです。
この過敏性腸症候群はストレスを感じるとより一層症状が悪化する傾向にあります。我慢すればするほど辛い状況になってしまうのです。
ほかにも食生活が原因になることもあります。ファーストフードや高脂肪食などの偏った食生活を続けることで、小児生活習慣病となり、過敏性腸症候群になってしまうことがあります。
改善策として
原因はストレスと食生活によるものが大きいとされているので、規則正しい生活の中で、食物繊維の多い食材や、乳酸菌を積極的に摂り、またストレスと感じていることを他人に打ち明けたりして、悩みを軽減していくことが大切だと思います。
この発症は積もり積もったものが病気として出てきているので、改善するには、慎重に周りがサポートしてあげましょう。
受診せずに、悩んでいる子どももたくさんいるようです。身近にいる大人が気づいてあげるのが病気を治す第一歩につながるでしょう。