紫雲山頂法寺(六角堂)
「六角さん」の愛称で親しまれる古いお寺です。
聖徳太子が建立したと伝えられます。
生花発祥の地ですが、縁結びの御利益もありますよ。
六角堂へのアクセスと拝観
六角堂は、京都の中心地域にありますので、歩いて行くのも便利です。
[電車]
- JR京都駅から地下鉄烏丸線に乗り、烏丸御池駅で下車。徒歩3分です。
- 大阪梅田駅から阪急京都線に乗り、烏丸駅で下車。徒歩5分です。
[バス]
- JR京都駅から市バス5,101、京都バス17,73に乗り、四条烏丸で下車。
徒歩5分です。
- 四条京阪前(祇園四条駅)から京都バス64に乗り、烏丸御池で下車。徒歩2分。
[徒歩]
- 錦市場から徒歩6分です。
- 三条通の京都文化博物館から徒歩5分です。
- 四条河原町から徒歩15分です。
京都市中京区六角通東洞院西入ル堂ノ前町248
紫雲山頂法寺
[拝観時間]
6:00~17:00 境内自由
六角堂は聖徳太子が建てたの?
7世紀の初め、聖徳太子は仏教と政治をめぐり、物部守屋(もののべのもりや)と対立していました。
太子は、幼い頃に淡路島の岩屋で見つけた黄金の如意輪観音像(にょいりんかんのんぞう)を、守り本尊として大事にしていました。それで、如意輪観音に「守屋との戦いに勝たせてくださっら、四天王寺を建てます」と、祈りました。
太子はみごとに物部氏を滅ぼし、約束通り四天王寺を建立することになりました。
四天王寺の用材を探しに、小野妹子とともに京までやって来ました。
泉のほとりの多良の木に如意輪観音像をかけて水浴びしたところ、観音像は木から離れなくなってしまいました。そして、「おまえの守り本尊としての役割は十分に果たした。今度は、1人でも多くの衆生を救いたい」という、観音様のお告げがありました。
そこで、聖徳太子は、観音堂を建てて如意輪観音を安置することにしました。老翁に教えられて、「毎朝、紫の雲のたなびく杉の霊木」を見つけ、その霊木で六角形のお堂を建てました。老翁は唐崎明神の化身と言われます。
それで、お寺の名前を紫雲山頂法寺というのです。
小野妹子は僧侶となって、寺を守りました。
しかし、六角堂が建てられたのは、10世紀後半と言われます。
室町時代の頃から「町堂」として市民の生活・文化・自治活動などの中心的役割を果たすようになりました。
江戸時代には、度々火災にあいましたが、京の庶民の信仰を集めているので、その都度復興されて、現在まで続いています。
西国観音霊場三十三ヶ所のうち、十八番札所となっています。
洛陽三十三ヶ所巡礼の一番札所でもあります。
生花は六角堂から始まった?
六角堂の北面に、聖徳太子が水浴びをなさったという池の跡があります。
この池のほとりに、小野妹子ら僧侶が住む部屋(住坊)があったので、「池の坊」と呼ばれていました。
小野妹子は、毎日、御本尊の如意輪観音に花を供えました。それで、代々の住持が、御本尊に花を飾ることになり、やがて花を飾る技術が発達しました。代々の住持に、花を飾る妙技の持ち主が現れ、15世紀頃から評判になりました。
ここから「池坊の生け花」が始まったのです。
16世紀には宮中に招かれて、生け花の妙技を披露したと伝えられています。
現在は、六角堂の北に「池坊会館」が建てられています。
池坊の華道は、今もなお「日本の花の心」を伝えています。
御利益と霊験
[御利益]
六角堂は良縁を得られるという御利益があります。
境内にある柳の木は、平安の昔、嵯峨天皇が絶世の美女を見つけた場所です。嵯峨天皇は、この美女と結ばれて后(きさき)にしました。
六角堂でおみくじをひき、二本の柳の枝をいっしょにして結びつけると、愛する人と結ばれると言います。
おみくじは、「幸福の鳩みくじ」と呼ばれています。
[霊験]
桓武天皇が都を京に移そうとした時、六角堂は道の真中にありました。
桓武天皇の勅使が六角堂に出向いて、如意輪観音にお願いしたところ、一天にわかにかき曇り、怪しい風が吹き荒れて、お堂は自ら15mほど移動したといいます。
へそ石
六角堂の境内の敷石の中央に、奇妙な形の石があります。真中に丸い穴が開いています。
この石は「へそ石」「本堂古跡の石」「要石(かなめいし)」と呼ばれています。
もとは六角通りにありましたが、明治の初めに現在の場所に移されました。
ここが京都の中心地なので、「へそ石」と言われるのです。
六角堂は度重なる火災で焼けましたが、位置は変わりません。創建当時から、都の中心にあったのです。
六角堂でランチ
京都の中心地にありますから、ランチのお店もたくさんあって迷います。
- 懐石 瓢樹(ひょうき)
明治の日本画家今尾景年の邸宅を使用した料理屋です。
もとは仕出し料理専門でしたが、平成13年から、この料理屋を始めました。
繊細な味の懐石料理を、美しい庭園ほ見ながら食べられます。
ランチの花遊膳(かゆうぜん)は5,000円程度です。
地下鉄烏丸線烏丸御池駅から徒歩8分です。
営業時間 11:00~14:00 17:00~21:00
電話 075-211-5551
- BOCCA del VINO(ボッカデルビーノ)
カジュアルなスタイルで、ワインとともにイタリア料理を楽しめます。
旬の野菜や魚介類にこだわるので、アラカルト・メニューは、日替わりです。
豚の頬肉トマトソースのカッペリーニ1,800円はワインが進みます。
六角堂から徒歩10分くらいです。
地下鉄烏丸線四条駅から徒歩2分です。
営業時間 11:30~14:00(LO) 17:30~22:00(LO)
電話 075-211-7053
- 岩さき
こぢんまりとして、居心地のいいお店です。
本格的な割烹料理ですが、値段も手ごろで、気楽に入れます。
ランチは3,500円~、夜は5,000~10,000円。予約が必要です。
地下鉄烏丸線烏丸御池駅から徒歩5分です。
営業時間 12:00~13:00(LO) 18:00~21:00(LO)
電話 075-211-7800
- 京料理 みこう
築100年以上の町家を改装したお店です。坪庭に面したお座敷や掘りごたつのお部屋、テーブル席があります。
気軽に京料理が楽しめます。
町家点心・松は自家製ちりめんじゃこご飯に、2段重ねのおかず20品とお吸い物、デザートまでついて2,800円。
町家点心・松に蒸し物と天ぷらがつくと、竹3,800円、松に湯豆腐がつくと、禅3,800円になります。
町家点心はランチのみです。
六角堂から徒歩15分くらいです。
地下鉄東西線京都市役所前駅から徒歩5分です。
営業時間 11:30~14:30 17:30~21:30
電話 075-221-4826
- 京都三丘園
自家茶園を持つ茶舗が経営する甘味処です。
お煎茶とスイーツのセット1,200円~、お抹茶とスイーツのセットは1,800円~です。抹茶パウンドケーキ、煎茶ゼリーがお勧めです。
六角堂から徒歩15分くらいです。
地下鉄烏丸線四条駅から徒歩5分です。
営業時間 11:00~17:30
電話 075-351-3361