春夏秋冬、それぞれの季節で旬の食べ物があります。その時期に一番栄養があり、美味しく食べられるものです。寒い冬に旬の食べ物といえば牡蠣があります。海のミルクと言われ、まろやかな味が楽しめる、栄養豊富で、高価な食材です。
とても美味しい牡蠣ですが、牡蠣は冬に起こる食中毒の中で、ウイルス性食中毒を発症する最も高い食材なのです。実際に私も牡蠣を食べて食中毒の症状が出た経験があります。具体的にどのような症状があるのでしょうか。調べてみたいと思います。
牡蠣で「あたる」理由
ノロウイルスに感染した人から出たおう吐物や排泄物が下水に流れ、下水処理場で除去できなかったものが川に流れ、海に排出されます。
牡蠣は海水を体内でろ過し、その中にいるプランクトンなどを食べて生きています。その際に海水中にいたウイルスや細菌も一緒に体内に取り入れてしまうために、牡蠣の内臓にノロウイルスや細菌が蓄積されてしまいます。それを人が食べてしまうことで、感染するという仕組みになっています。牡蠣がウイルスを作り出す訳ではないのですね。
あたったときの症状とは
牡蠣を食べることによってかかる病名は「ウイルス感染性胃腸炎」です。いわゆる「ノロウイルス」ですね。
ノロウイルスに感染すると次のような症状があらわれます。
- 激しい下痢、嘔吐
- 腹痛
- 強い寒気、38度以上の熱
大体食後12~48時間後に症状が出るようです。
他にも「腸炎ビブリオ」という細菌であたることもあります。症状としては
- 下痢と腹痛が同時に出る
- 初期症状が重い場合が多い
- 嘔吐、発熱
食後2~36時間後に症状がでるようです。
発症した時間で細菌性かウイルス性かがわかるかもしれませんね。
ノロウィルスは二次感染の可能性があるので家族の方は十分注意しましょう。もし、汚物が床についた場合は適切な方法で処理しましょう。
こちらの動画が大変わかりやすいので参考にしてみてください。
牡蠣にあたった時の治療は?
ノロウィルスの場合は病院に行っても薬や注射などで治らないようです。
自宅でおとなしく休むとこが一番いいようです。牡蠣にあたるとトイレに何度も行くので体の水分が出て
脱水症状になることがあるので水分補給をしながら安静にしていましょう。
美味しく食べてもこのような食中毒にはかかりたくないものです。
対策としては沸騰するお湯で1~2分以上加熱する、フライの場合は180度程度の油で4分以上揚げることで食中毒の発生率が大きく下がります。
また、牡蠣だけでなく、2枚貝は食中毒に注意が必要です。しじみなどからもノロウイルスが検出されたという結果も出たようです。
牡蠣は栄養豊富で、肝機能を強くしたり、亜鉛が多く、貧血にも良いとされています。
食中毒に気を付けて美味しく牡蠣をいただきましょう。